小橋建太さん

小橋建太さんの講演会に行ってきました。とある大学病院のホールだったのですが、どこも悪くないのに病院行くのって何か変な気分です。
小橋建太さん。日本を代表するプロレスラーです。本当に数々の素晴らしい試合を見せてくれました。本当に強かったです、この人は。そのパワー、三沢選手はじめ色んな選手との名勝負、ひた向きなファイトスタイル、本当にいくつもの感動を与えてくれるプロレスラーでした。

始まる前の副院長さんの挨拶はダラダラ長かった(次に行くとこもあったから少しイライラしました笑)けど、それ以降は素晴らしい時間を過ごせました。
まず少し小橋さんのこれまでの半生を振り返るVTRを観ました。そこで感動しました。
そして小橋さんの登場。幾多の名勝負を繰り広げたあの曲で、小橋コールの中で、笑顔で登場しました。チャンピオンベルトも持っています。
講演はおよそ一時間。随所に笑いを交えてくれて、退屈することもありませんでした。
最初にこう言われました。ガンを克服するには精神的、肉体的、経済的サポートが必要でしたが、その前にまず自分自身が1歩踏み出すことが大事だ、と。そうすれば周りは助けてくれます、と。
ガンの告知を受ける2週間前にはタイトルマッチを制しチャンピオンになりました。このとき、まだ今の奥さんと結婚せず付き合っていた段階だったらしく、告知を受けたときのショックは想像を絶するものだったようです。しかし当時の彼女は、「結婚して下さい」と言ったそうです。凄いですね。きっと夜も寝ずにずっと考え抜いて出した答えなのでしょう。小橋さんは「できない」と答えたそうです。
小橋さんのガンは腎臓ガン。腎臓は2つありますが、1つを全摘しました。アスリートでそれをやって復帰した人はいないそうです。だから、プロレスラーとして復帰するなんて、考えないで下さい、と先生に言われました。生きていることの方が大事です、生きてさえいれば何でもできます、と。1日も早く復帰したい小橋さんは部分切除を希望していましたが、この先生なら信頼できる、と小橋さんは思い、全摘という苦渋の決断をしたそうです。きっとまずそれが第一歩だったのでしょう。
五時間以上の手術を無事成功できたのは、その先生との信頼関係と、小橋さんの強靭な肉体と精神力の賜物だと思います。僕は知っています。彼はどんなにやられても必ず立ち上がる男です。
実際、いくつもの苦難を乗り越えて奇跡の復活をしてみせたのですから。
前を見て1歩1歩努力を積み重ねる事が大切だと言っていました。僕も別でやってるブログで同じことを書いたことがあります(何について書いたときか忘れましたが苦)。人間、生きていくのは難しいです。大変です。でも、大切なこと、人間として忘れてはいけないことというのは至ってシンプルなのかも知れません。
手術する前、先生は常に、小橋さんが復帰する為ではなく“生きる”為に手術をすると言っていたそうです。
あるとき、復帰した小橋さんの試合を先生にも観に来てもらったそうです。先生はこう仰ったそうです。
「小橋さんにとって“生きる”とはプロレスをする事だったんですね」
小橋さんはムーンサルトをする前などでよく拳を握ってアピールしていました。実況はそれを「青春の握りこぶし」と言っていたのをよく覚えています。小橋さんにとってプロレスとは何ですか?と聞かれた時、「青春です」と答えたそうです。
僕は社会に出てから、年を取っても若い人についていけるような頭の柔らかさを持っていたい、とずっと思っています。
小橋さんはこう言いました。
「いくつになっても青春することはできます。その年齢じゃないとできない青春は必ずあります。何かに一生懸命になること、それが青春です」
この前向きさが、最初の1歩を踏み出させたのでしょう。そして小さな努力を重ねた結果、小橋さんの今に繋がっていったんだと思います。
最後に皆で握り拳を突き上げました。
小橋さんの「行くぞーっ!!」に続いて全員で「オーッ!!」で締めくくりました。
またテーマ曲が流れてきた時、僕は涙を堪えきれませんでした。小橋コールする余裕も、小橋さんを目で追う余裕もなく目を覆っていました。
小橋建太さん、僕には青春と呼べるものは今はまだないかも知れません。敢えて言うなら妻と末長く幸せに暮らすこと。その為に健康も大事だし、二人とも大好きなプロレスを観に行くこともその中の1つと言えると思います。
僕もこれから人生青春します。本当に貴重な時間をありがとうございます。この日のことは一生忘れません。